
こんにちは、チャイフ(@chaif123)です。
私たちは、1日の中で膨大な量の刺激を受けています。朝覚醒した瞬間の目覚まし時計の音、目を覚まして天井の風景を知覚し、ベッドから降りて歩いて床の冷たさを感じ。ひとたび外出すれば光や文字や音、人との会話や読む文章など情報量はとんでもない量です。
そして、自分にとってポジティブなイベントもあれば、ネガティブなイベントもあり、そのたびに私たちの感情は次々と変化しています。それは「喜怒哀楽」の4つだけではない様々なグラデーションの感情です。喜んだり悲しんだり、ヨシとガッツポーズをしたりムッとしたりイライラしたり。恥ずかしい気持ちになったり、人を羨ましく感じたり。やる気が出ていたり、つらいと感じたり。
ところで、この感情って、「受け取った情報に対して自動的に生まれてしまうもので、抗えないもの」なんでしょうか?
これが今回の記事のテーマであり、これに対する私の考えは、「感情は選べる」というスタンスを取った方が希望的な人生になる、ということです。
それでは!
Contents
感情は自動的に生まれてしまうもの?
Q.感情は自動的に生まれてしまうもの?
世間的には、一般的には、多数派の答えとしては、「YES」でしょう。
もちろん、「完全にコントロールできる」とは言いません。どうしても発生する感情に流されてしまうしかないような状況もあるでしょう。
極端な例ですが、たとえば身内に不幸があった時に喜べというのは無理がありますし、そもそも不謹慎ですし、むしろ悲しむ時間が必要とさえ言えます。
誰かから、あまりにも理不尽に攻撃されると(物理的にしろ精神的にしろ)、怒ったり、少なくとも困惑してしまうのは不可避だと思います。
しかしそれでも、「感情は自分で選べる」というスタンスを取った方が”いい”と主張したいのです。
“いい”とは?
ここでいう”いい”というのは、根拠がある・ないとか「正しい」「間違っている」ではなく、「建設的」「希望的」という意味です。「得をする」と言い換えてもいいです。
ちなみに、事実として科学的に「コントロールできるのか」という命題の真偽はここでは議論しません。あくまでもスタンスの話をしています。

「感情は自動的に生まれてしまうもの」と捉えてしまうのは、「感情はコントロールできないもの」と諦めてしまう視点だと言えます。そうなると、ネガティブ感情に支配されそうになったときに何もできない、ということになってしまいます。
できることとして強いて言えば「時が過ぎるのを待つ」「誰かにぶつける」「寝る」などでしょうか。それらもネガティブ感情の処理の選択肢として有効ではありますが、どうしようもない時の第二の矢として持っておきたい選択肢です。
そうではなく、あくまでも「感情はコントロールできるもの」と捉えておけば、ネガティブ感情に支配されそうになったときにもなんとか「主体的であること」を放棄せずにいられます。私としては、こちらのスタンスの方が健康的だ(=”いい”)よなと思うのです。
ネガティブ感情こそコントロールしたい
感情の中でも、ネガティブ感情こそコントロールしたいものです。
怒り、悲しみを筆頭に、「損をした!」「ミスをした!」などのバッドサプライズ。「羨ましい・妬み」「つらい」「恥ずかしい」などもあるでしょう。
ネガティブ感情の方がたいてい強力で、普段から自分の感情をコントロールしようと鍛錬していないと、すぐに支配されてしまいます。
「感情は自分で選べる」というスタンスを取った方が”いい”と言いましたが、その流れは以下のようになります。
- 情報を視覚・聴覚などから受け取る
- 一瞬でネガティブな感情が生まれる
- 「ネガティブな感情が生まれた」と、メタ認知する
- 自分の発言や表情によって、感情をコントロールしにかかる

「ネガティブな感情が生まれた」と、メタ認知するためには、練習が必要です。ここでは割愛します。
ここでは、4.だけ説明します。
「感情を選ぶ」にあたっての私たちの敵は脳です。脳が感情を生み出しているので、感情を選ぶためには脳をハックしなければいけません。脳をバグらせなければいけません。ネガティブ感情をコントロールして「感情を選ぶ」方法は2つあり、「発言」と「笑顔」です。
発言で脳をバグらせる
1つ目の方法は発言です。
「思考」「考え方」とも言えるのですが、頭で考えるだけじゃなくて、必ず口に出して発言すべきです。
脳は、頭の中で考えていることはスルーできますが、口に出したことはスルーできません。「口に出す」ということは形にすることであり、事実となってしまうので、脳は逃げられないのです。
そして、口に出した内容に対して脳が次にどう対処するかといえば、「一貫性を取ろうとする」のです。心理学用語で言うところの「一貫性の原理」です。
だからこそ、脳がネガティブ感情を膨らませて呑み込まれてどうしようもなくなる前に、即座にポジティブな言葉を発言するのです。ちなみに僕は全然できていません、練習中ですね…。
- 「まぁ、そういうこともあるよね」
- 「まぁ、なんとかなるだろう」
- 「よし、切り替えよう」
- 「よし、これも経験だ」
- 「よし、次。」
- 「逆にチャンスかもしれない」
- 「逆に良かったかもしれない」
- 「最高だぜ」
- 「授業料だね」
- 「いい練習になったな」
- 「次は気をつけよう」
<物語>シリーズに登場するキャラクター貝木泥舟の決まり文句「今回の件から我々が得るべき教訓は…」でもいいです。

要するに、自分にしっくりくる表現ならなんでもいいです。
ポイントは「自分の行動を未来につなげる」「失敗や不安を成長に変換する」といったニュアンスを持たせることです。
ネガティブ感情は、過去に執着させようとする脳の防衛反応と言えます。未来に進まず立ち止まることで、それ以上の情報をキャッチしてしまうのを防ぎ、自分を守ろうとしているのです。
しかし、ずっとそうしていても何も生み出しません。前向きな”諦め”によってネガティブ感情を断ち切り、切り替え、未来に向かいましょう。
表情で脳をバグらせる
2つ目の方法は表情です。
というか、笑顔ですね。笑顔は積極的に(意図的に)作った方がいいです。
それは誰かとのコミュニケーションにおいてもそうですが、自分一人でも、ですね。
特定の感情に関連する顔面領域の生理的活性化が、そのような感情状態の誘発に直接的な効果を持ち、反対にその欠如や抑制は、対応する感情状態の抑制や欠如をもたらすという仮説である。
笑顔がもたらす“脳内美容”。神経科学が証明する、最も簡単な”ドーパミン生成法”とは?
しかめっ面をすると感情処理を担う脳の扁桃体が活性化され、とくに“恐怖”の感情が強調される
言い換えれば、脳は私たちの表情に合わせて気分を調整しているということ。
全く以て自分の脳は「元気な挨拶」に騙されているのである。
基本的には感情をポジティブ変換できるので良いテクニックなのですが、あんまり継続的にやっているとストレスになることもあります。「認知的不協和」というやつですね。
本当は悲しいのに、それを隠して笑顔を作っちゃう。感情と表情の矛盾はなぜおこる??
なので、要所要所で使っていくようにしましょう。
※余談ですが、2022年くらいに出たこちらの記事が一時期SNSでバズったことがありましたが、これも行動先行で強制的にポジティブに脳をバグらせる一例ですね。
最低限、自分の感情をメタ認知してみよう
「感情は選べる」というスタンスを取った方が希望的な人生になる。
その主張は変わらないですが、「簡単だ」とは言っていないです。
感情のコントロールはかなりの練習が必要ですし、「そうは言っても腹が立つ」なんてことは日常茶飯事だと思います。そういうときは、無理に感情をコントロールしようとせず、ある程度それに身を任せてしまうのもアリだとは思います。
ただ、「その気になれば感情を選ぶことはできる」と思っておけば、ネガティブ感情から脱するというか、切り替えることがより早くできるんじゃないかな、と思うわけです。
また、コントロールまでしようとしなくても、まずは「3.「ネガティブな感情が生まれた」と、メタ認知する」だけでもできるように練習してみてほしいですね。
※ “感情を自覚する”ことで得られる効用と“感情を自覚する”ためのコツについての記事もあるので、よろしければご覧ください。
それでは。
チャイフ