こんにちは、チャイフ(@chaif123)です。
自分の価値観に合わせて、書店の社長さんが約一万円ぶんの本を選んで送ってくれる 「一万円選書」というサービスを受けました。まだ全ての本を読んではいませんが、とてもおすすめのサービスなので、紹介したいと思います。
それでは!
Contents
読書、めちゃくちゃ苦手意識があるんです
僕は、読書に苦手意識があります。さらにいえば、論文とかの長文の活字をずっと読み続けることに苦手意識があるのです。
1日5分の読書で470ページを読破できたという成功体験から、習慣の要素もあるなという気づきを得ていますが、それでも苦手意識は拭えていません。
ちなみに「苦手」ではなく「苦手意識」と書いたのは明確に意図があります。「苦手」のうち、身体能力・運動神経・器用さなどに依存してしまうガチの「苦手」も確かにあるけど、ほとんどの場合は思い込みで、意識の問題だっていう持論です。(こちらの記事でいっぱい話してます。)
苦手意識の理由はいくつかありますが、「どの本が自分に合うのか」がわからないというのもあります。その意味で、この一万円選書はとてもありがたいサービスでした。
一万円選書とは
一万円選書とは、自分の価値観に合わせて書店の社長さんが約一万円ぶんの本を選んで送ってくれる 「一万円選書」というサービスです。「いわた書店」という、北海道砂川市にある小さな書店がやってくれています。
X(旧twitter)はこちら(@iwatasyoten)。
一万円選書の流れ
応募フォームから応募する
いわた書店さんのホームページから申し込みます。
新しいホームページ:https://iwatasyoten.jimdosite.com/
※古いホームページが生きていたので、間違えないようにご注意ください。「今のいわた書店の最新情報」にリンクを飛ばしてありました。
古いホームページ:http://iwatasyoten.my.coocan.jp/99_blank001.html
人気が出すぎているのでしょう、現在は応募期間はかなり絞っています。前の応募期間は2023年10月2日〜9日。次の応募期間は2024年4月。
一度応募者をリセットして、2024年4月の応募者の中からリスタートするようです。チャンスかもしれませんね。
抽選で当選すれば、メールが来る
毎月抽選され、当選すればメールが来ます。古いほうのホームページには、こう書いてありました。
・月に1度抽選を行います。
・1回の抽選につき数十名様をお選びする予定です。
どのくらいの人が応募しているのかわかりませんが、例えば1,000人が応募していたとすると、仮に1ヶ月20人当選するのだとしたら1年で240人、全員が当選し終わるまでには4年もかかってしまいますから、かなり低い確率に思えます。
ちなみに僕は2022年10月に応募して、2023年8月末に選書フローに乗ることができた旨のメールを受信しました。もう応募したことすら忘れていたぐらいでした。
応募者の価値観を知るためのカルテを提出する
メールにて、「選書カルテ」が送られてきます。ユーザーがこれの内容を記入・返送すると、その内容を踏まえて選書してもらえるという流れです。ちなみにカルテはdocs形式なので、PC上で記載できます。
受けてみてのお楽しみとしたいのでカルテの内容全ては書きませんが、「自分がこれまで読んだ本の中の中で、印象に残っている本」を列挙し、そのあと「人生で嬉しかったこと・苦しかったこと」「いちばんしたいことは何か?あなたにとって幸福とはなんですか?」といった、価値観の深いところに関わってくるような質問に答えます。とても考えさせられます。じっくり時間をかけて回答するのがいいでしょう。
届いた本のタイトル
その後、ちょうど1週間後にメールにて選書結果が送られます。そのタイトルの中に既読の本があれば、それを伝えて、差し替えてもらえます。僕の場合、1つだけありましたのでそれを差し替え、最終決定して僕のもとに届いた本がこちらです。
- スマホ時代の哲学
- エンド・オブ・ライフ
- ただしい暮らし、なんてなかった。
- 大事なことほど小声でささやく
- 満天のゴール
- 銀の猫
- こどもホスピスの奇跡
- 罪の轍
- やがて訪れる春のために
- きのうのオレンジ
すべて知らない本でしたが、「ランダムな10冊ではなく自分のために選んでもらった10冊だ」と思うと、とてもありがたい気持ちになりましたね。
ちなみに『こどもホスピスの奇跡』だけ読んでいて、かなり泣きました。泣くことがいいことではないのですが、「本を読んで泣く」というのは個人的にはかなり新しい体験でした。「チャイぽんラジオ」というラジオで話してますので、興味がある方はぜひお聞きください。(※内容に言及しているので、ネタバレしたくない人は注意です)
一万円選書をしてもらって感じたこと
まだ全てを読んでいないですが、一万円選書をしてもらって感じたことを改めて書いてみます。
選書カルテを書くだけでも感じることがある
選書カルテの内容は、自分の価値観に触れるようなものが多いです。
自分の価値観は、自分にとっては当たり前です。しかし、質問され答えることによって、はじめて「自分ってこんな考え方をしてたのか」と気づくことがあります。ただ日常の会話でそこまで深い質問をすることも受けることも多くありません。その点で、この一万円選書の過程である選書カルテに真剣に向き合って回答するだけでも、本人にとって重要な発見になったりするのではないかと思います。
「選んでもらったのだから読もう」と思える
先述の通り、僕は読書に対して苦手意識があります。それは今でも変わっていません。
おそらく「読書は時間がかかるもの」という意識があり、かつ「それだけ時間がかかるからには自分にとっていいものであってほしい」、言い換えれば「ハズレをひきたくない」という深層心理がある気がします。
その点、この一万円選書は「あなたの価値観に刺さるはずだ(とは言ってないが)」と選んでもらった本たちです。実際、1冊だけ読んだ『こどもホスピスの奇跡』はマジでクリティカルヒットしました。
書籍代と送料のみ、は安すぎる
「書籍代と送料のみ」は安すぎると思っています。言い方を変えましょう。このサービスには価格以上の価値があります。
「あなたのためのアイテムを選んでもらう」というのは非常に贅沢な体験です。そのために頭を使いますし、時間もかけてもらえます。しかも「恋愛小説が好き」とか「ファンタジーが好き」とかのざっくりのジャンルや好みを聞くのではなく「あなたにとって幸福とはなんですか?」といった、深い価値観を伝えた上で選んでもらいます。もっとサービス料が上乗せされていてもいいようなものではないか、とつい感じてしまいます。
ただいわた書店の社長さんは、ビジネス…というかお金儲けのために始めたわけではなく、「本を必要としている人に本を届けたい」という純粋な願いから始まったサービスだそうです。
忙しくって本屋にいけない、最近同じような本ばかりで出会いが・・・などなど読書難民のあなたの為に社長の岩田がお薦めの本を約一万円分選んでお届けするというサービスです。(by いわた書店 ホームページ)
なんとなく、今後も値上がりすることはないような気はしますが、せめて「これは価格以上に価値があることをしてもらっている」という意識を忘れず(?)、感謝して本を読ませてもらおうと思います。
2024年4月、ぜひ応募してみてください!
いかがでしたでしょうか。
ただでさえ競争率が高いなか、あんまり宣伝するのも良いものかと若干気が引けているものの、もし「一万円選書を初めて知った」「読書に苦手意識がある」という方には、ぜひ受けてみてほしいです。
読書は、著者との対話とよく言われます。また僕は「色んな人の話を聞いて世界観を広げたい」という思いがあります。であれば、「読書に苦手意識がある」というのはなんとももったいない話ですね。気軽に色んな人との対話をしていける”読書”を、これからはもっと軽い気持ちで楽しんでいってもいいような気がしました。
それでは。
チャイフ