Second life.
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26歳にして第二の人生
2019年度が始まった。
「第二の人生」という表現は、通常定年退職後の生活に対して用いられることが多いが、僕にとっては2019年からが「第二の人生」だった。
コミュニティが変わり、習慣が変わり、職業が変わり、住む場所も変わった。まるで、偽名を使って別の人の人生を歩み始めたような感覚だった。大袈裟に聞こえるかもしれないが、大マジだ。
退職イベント
まず、退職イベントがあった。まず、というかこれが全てだと思う。
めちゃくちゃ気が重かった。
退職願を書いて、封筒に入れて、懐に忍ばせて出社をする。できるだけ一目につかない場所が欲しかったので、社外の方との打ち合わせで使う会議室を予約した。社内のメールシステムを使い、課長に対して「お時間をいただけませんか」という旨の、メール画面が正座をしているかのような激重メールを送った。その後の業務は何くわぬ顔で遂行していたがずっとソワソワしていた。
時間になり課長がさりげなく僕とアイコンタクトをし、会議室へ僕を帯同した。まず懐に忍ばせた退職願を机の上に置いたことは覚えているが、その後何を話したかは憶えていない。ただ、課長は「オレには止める権利はない」と言い、ただ次が決まっているかどうかや、引き継ぎ期間が必要なことなどの補足をしてくれた。「なんとなくそんな気がしていた」とも言われ、隠せている気でいた自分が少しだけ恥ずかしくなった。
その後の部長やその上に対する正式な退職届を何度か差し戻されつつ提出し、業務内容の引き継ぎを行い、退職に当たっての持株会・保険の解除などの事務手続きを済ませ、送別会を開いてもらった。悔いはない…のだが、最後の挨拶をしたときには不覚にも少し泣きそうになった。
タスクシュートクラウドのクラウドファンディングリターンプロジェクト参画
2019年5月3日、タスクシュートクラウドのクラウドファンディングリターンプロジェクトが始動した。募集を開始したのは2019年6月28日らしいが、出資してくれた人に対するリターンをライフエンジンメンバーで公募されていた。
その中で、「アプリのマニュアル作成があり、これなら自分でも貢献できるのではないかと思い、参加した。
5人のメンバーで2年以上マニュアル制作活動を続け、2021年10月4日にver1.1がリリースされた。全てオンラインで完結したというのはかなりすごいと思っている。
有休消化期間
2019年6月28日、実務上の最終出社日が終わり、有休消化期間に入った。転職に伴う役所周りの手続きや、家探し、色んな人と会うなどして過ごした。
そして2019年7月20日、メインイベントのヨーロッパ8日間ソロ海外旅行を敢行した。
ウィーンとベルリンの2カ国を旅行した。大きな目的は2つあり、1つはウィーンに長期滞在中の大学時代の先輩に会うためで、もう1つがjMatsuzakiさん(@jmatsuzaki)に会うためだ。
海外旅行はそれまでに、韓国・シンガポール・ペルー・ボリビアに行ったことがあったが、家族や大学の友人など、全て複数人での旅行で、時期も年末休みや冬休みや3連休で2泊3日など、複数人での旅行が実現できる日取りだった。
しかし今回は有休消化期間という状況もあって、ド平日をまたがる8日間の旅行だ。誰かに休みを合わせてもらうことは到底現実的ではない。しかも、ウィーンにいる大学の先輩とベルリンにいるjMatsuzakiさんの共通項はおそらく僕しかいない。
したがって、1人での海外旅行を敢行することになった。
ザッハトルテの発祥の地であるホテルザッハーでザッハトルテを食べたり、音楽の都ウィーンでのオーケストラ生演奏を聴いたり、たまたまやってたピカソ・ダリ展を鑑賞したり、ウィーンの空港への乗り継ぎをミスってベルリン行きの飛行機に乗り損ねかけてめっちゃダッシュしたり、mobikeを使って観光したり、暑すぎて体力が奪われるので無理に観光せずホテルに帰ってゴロゴロしたり、 21:30なのにめちゃくちゃ明るい空に驚いたり、海外でもボルダリングをしたり、jさんと一緒に人生初のクラブに行って夜を明かしたりした。
もうなんか、めっちゃ楽しかった。よく「大学生活の4年間は人生の夏休みだ」と言われることがあるが、この海外旅行の期間は人生の夏休み感があった。
LE音楽会
2019年8月3日、僕が所属していたオンラインコミュニティ「ライフエンジン」(2023年にサービス終了済み)での大型オフイベント、音楽会が東京で開催され、僕も出演側で参加した。実際のライブハウスを借りて、自由に音楽を披露し合うというイベントだ。出演してもいいし、鑑賞のみの参加もOK。バンド演奏、ピアノ演奏、それに歌をつけるかつけないかも自由。三味線や合唱、ジャズセッションをしているメンバーもいた。jさんはベルリンからweb参加して、jさんが作曲した曲で日本にいるバンドメンバー(現地にいらっしゃっていた!)が歌う、という非常に斬新なパフォーマンスだった。
僕は楽器を扱えないのだが、当時「ライフエンジン」のメンバーだったキノさんのギターに合わせて歌わせてもらった。「歌詞を覚えて」「ステージに立って」「人の前で」歌う…というのは、当時もめちゃくちゃ緊張したけど、これも今思えばすごいチャレンジだったように思う。声をかけてくれたキノさんには感謝してもし足りない。
ひとり暮らしスタート
さて、8月に入って引越しを済ませ、ひとり暮らしを始めた。大学生以来なので、2年4ヶ月ぶりになる。しかし、学生の頃と全く違う点があった。それは、毎日自炊をする、ということだ。
健康と経済と精神衛生の観点から、外食を当たり前にすることはあってはならないと考えていて、それは今も同じである。
もちろん、ゼロベースで料理のレパートリーがあるわけではないので、Youtubeから「リュウジのバズレシピ」をもっぱら参考にしまくったし、今もそうである。ありがとうございます。
新しい仕事と新しい生活。幸い、学生時代に慣れ親しんだ京都という街に戻ってくることになったので、その点は安心感があった。とはいえ、この頃は「新しい仕事を頑張っている」ということに起因するモラルライセンシングがひどくて、「ゲームで夜更かしをしてしまう」などの生活習慣の崩れと日々闘っていた。
それも全て、日記とタスクシュートをつけていたから思い出せた。
「転職」は人生レベルの転機だった
2019年は「転職」という、僕にとっては大きすぎるイベントが全てだった。転職したいと思ってから半年程度で転職できたのは、本当に運がよかった。慣れるまでは他のことに集中できなかったり、生活が崩れたりもしていたが、次第に慣れていったと思う。
2020年もいろんなことがあったが、人生レベルの転機はこの2018年〜2019年だったので、いったんこのシリーズは止めたいと思う。2020年の振り返り記事だけ置いておくので、2020年に僕が何をしていたのか気になる方がいれば、こちらを見てくれ。
現在、2022年。
このままダラダラと定年まで過ごすつもりは、ない。
チャイフ
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