こんにちは、チャイフ(@chaif123)です。
人間関係、難しいですよね。
僕たちは1人でできることは限られています。誰かと何かをやっていくことは日常茶飯事です。仕事にせよプライベートにせよ、誰かと何かをやっていく中で、コミュニケーションを取ることになります。そこで他人の言動に心を動かされることですね。
特にネガティブな感情はしんどいですよね。他人の言動に対して、モヤッとしたりイラッとしたり怒りを感じたりストレスを感じたり。あるいは悲しくなったり残念に思ったり失望したり。こんなことが継続するとしんどくなり、やもすれば他人とコミュニケーションを取るのがイヤになってしまうかもしれません。
しかし、最初に言った通り、「誰かと何かをやっていく」のは社会生活を送る上ではある程度避けては通れない道です。そこで、何かしら対策を立てていきたいですねってのが今回の趣旨です。
ということで、他人の言動に振り回されないコツについて考えていきましょう。
それでは!
Contents
自分の常識外を見たときに怒りが湧く
対策の前に、感情について少しお勉強をしておきましょう。
感情というコントロールが非常に難しそうに思えるものでも、どのようにして生まれるかはある程度研究されています。例えば、「怒り」という感情がどのようにして生じるのかは、「アンガーマネジメント」という分野で特に研究されています。
それによると、自分の中の当たり前を他人が侵しているときに、怒りを感じるそうですね。つまり、自分の中の「こうあるべき」に反する言動を誰かがした場合に、それに怒りを感じる、というわけです。「常識」と言い換えても差し支えないです。
例えばこちらの記事で、僕が銭湯でルールを守らない人にキレてたエピソードを書きました。これは僕が「ルールは守るべき」という価値観を持っていたために、ルールを守らない人に対して怒りを感じたのですね。
他の例を考えてみましょう。やや攻めた話題になってしまいますが、「原子力発電をするべきか」はどうでしょうか?とある福島原発事故の被災者にとっては「絶対にするべきではない」としか思えないでしょうから、それを推進するような政策や企業や人にはどんどん怒りが湧いてくることでしょう。
もっと卑近な例でもあります。
- 帰ったら手を洗うべき
- 挨拶はしっかりするべき
- ハサミを渡す際は逆にするべき
- カフェでは静かにするべき
- 屋外ではマスクをするべき
- 帰宅後洗ってない足で他人のベッドに上がるべきではない
ここで覚えておくべきことは、「こうあるべき」という基準は絶対的ではないということです。個人差もありますし、育ってきた時代や環境が違えば、常識も異なるのです。
例えば先程の銭湯のルールは利用者全員が守るべきルールではありますが、これですらゼロイチではないのです。大声で騒ぐのはダメかもしれませんが、小声なら誰も迷惑に感じないでしょう。しかし「小声」ってどこまでなんでしょうね?「それはさすがにダメだろ」は個人の感覚によります。自分にとってのOKが相手にとってNGかもしれないし、その逆もあり得るのです。
このように、「怒り」は相手が自分の常識外・想定外の言動をとった時に起こります。また困惑・不安などの「怒り」につながるいくつかのネガティブ感情は、同じ原因な気がしますね。
ちなみに「感情を自覚する」ことについての記事も書いておりますのでご参考ください。
相手は自分とは異文化圏の存在である
さて、「怒り」が発生する理由を知ったところで、認識を改めたいことがいくつかあります。
認識を改めることの1つ目、相手は自分とは異文化圏の存在であるということです。
同じ日本人、同じ年齢層の相手だとしても、「だいたい価値観は近いだろう」というのは、たいてい裏切られます。
僕たちの価値観の多くは家庭で醸成されます。赤子の頃から多くの社会常識を親から教わるパターンが多いからです。もちろん学校や社会に出てから更新される価値観も大いにあるとは思いますが、やはり最初の基準になる価値観は家庭環境に大きく依存します。そうした場合、兄弟姉妹以外は完全な他人になりますね。
「そんなの当たり前じゃないか」と思いましたか?しかし僕たちは実際、その他人とコミュニケーションを取る中で、いつの間にか「わかってくれるだろう」と期待するスタンスを取ってしまうのです。そうして勝手に期待した結果、相手の価値観の中で自分とぜんぜん違う部分が見られ、それが自分にとって大事な「常識」だった場合、裏切られたような気分になり、怒りとともに大きなショックを受けてしまうのです。
なので、自分と相手は異文化圏の存在であるという認識をもって接するように心がける方が、精神安定上良いと思います。どこでもいいですが、適当な外国人とコミュニケーションを取っていると思い込めばいいです。アメリカ人と中国人とロシア人とケニア人と話していると思って、彼らがたまたま日本語ペラペラなだけだと思えばいいです。そのくらい育った環境が違うことを認識しましょう。
「相手を変えられる」という驕り
認識を改めることの2つ目、「相手を変えられる」という驕りを捨てることです。これは僕は全然できていないので完全に自戒になります。
僕を含め、「相手を変えられる」と思ってしまっている人は少なくない気がします。これがなぜよくないかというと、「相手を変えられる」という思い込みがある限り、感じた怒りをエネルギーに変えて、相手に攻撃をしてしまうからです。
- 怒りを覚える
- 相手にアクションをする
まず先ほど述べた通り、自分の「こうあるべき」を逸脱した言動をした人を見ると、人は怒りを覚えます。そして多くの場合、相手を攻撃します。なぜか?相手の言動を変えるためです。相手を自分の「こうあるべき」という範疇に矯正するためです。
あえて「攻撃」という強い表現を使いましたが、その程度はピンキリです。
- 白い目で見る
- 睨む
- たしなめる
- 指摘する
- 文句を言う
- 叱る
- 物理的な攻撃をする(これ以上は一線を越える)
「集団でデモをする」とかもあるかもしれないですね。
繰り返しになりますが、相手は自分とは異文化圏の存在です。相手が道徳的に、法律的に、あるいは本当の意味で常識的に間違った言動をしていて、それを正そうとするのなら良いと思います。しかし、ただ自分の「こうあるべき」に矯正させるだけの攻撃は、相手のためにもなりませんし、何より攻撃する本人が疲弊してしまうはずです。
いわゆる「あなたのためを思って」は本当に相手のためを思ってなのか、ただ「相手を変えたい」という欲求を満たしたいだけなのか、はたと立ち止まって考えてみるのは大事かもしれません。
他人の言動に振り回されないコツ
さて、前フリが長くなってしまいましたが、本題の「他人の言動に振り回されないコツ」について考えていきましょう。
鈍感力を上げる
対策の1つ目、鈍感力を上げることです。
客観的に見て、以下のような特徴を持つ人は、鈍感力が高いと感じます。
鈍感力の高い人の特徴
- 相手の悪意にそもそも気づかない
- 悪意のない言動を深読みしてネガティブにならないようにする
- 少し雰囲気が悪くなりそうになっても吹き飛ばせるだけの快活さを持ち合わせている
事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。
これは当ブログでも何度か引用しているニーチェの言葉です。相手の言動は絶対悪ではなく、それを自分の「こうあるべき」というモノサシで測ろうとするから怒りに繋がってしまうわけです。逆に言えば、もっと柔軟なモノサシで測ろうとしたり、そもそも相手の言動を過度に解釈しないようにすれば、怒りを覚えることはありません。
相手の言動を過度に解釈しない、気にしない、つまりは鈍感力を上げることができれば、人間関係での悩みは減るのではないか、という対策です。
…ただ、これができたら苦労しないですよね。「鈍感になろうとして鈍感になる」方法、少なくとも短期的な方法を、僕は思いつきません。「気づいてしまう」は長年の蓄積で培われたスキルだと思うので、そのスキルを更新するためには、日々練習して数年間はかかってしまうと思います。
自分を保つ
そこで対策の2つ目、自分を保つことです。
相手の言動を観測し、0秒で自分の「こうあるべき」というモノサシで測ってしまい、怒りを感じてしまったとしましょう。そのあと、「自分が思い悩む」ということを積極的にしないようにするのです。「いちいち一喜一憂しない」と言ってもいいですね。
この話は、突き詰めれば課題の分離になります。。
(課題の分離に関する記事はこちらもあります)
相手が言動をどうするかは相手の課題。
自分がそれをどう受け止めてどう反応するかは自分の課題。こちらをコントロールすることに努める。
根本的な鈍感力を上げない限り「相手の言動に怒りを感じてしまう」ところまではほぼ不可避ですが、その後の反応はある程度コントロール可能です。これも訓練は必要ですが、感情に意識を向け、刺激と反応の間を意識していくのです。まぁこのあたりはそれこそ『嫌われる勇気』や『7つの習慣』を読むとよいでしょう。
他人の言動に振り回されると自分がしんどいので
いかがでしたでしょうか。
相手の言動に反応して、相手を攻撃するのも個人の自由だと思います。しかし、それは人間関係を悪化させます。
相手の言動に反応して、思い悩むのも個人の自由だと思います。しかし、それはシンプルにしんどいです。
正直、人生という限られた時間の中で、他人のために思い悩むことに使いすぎるのはもったいないと思っています。どこまでいっても「相手は変えられない」ということを認め、諦めることが重要な気がします。(自戒)
自分の人生、自分のことを優先させていきましょう。
それでは。
チャイフ
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