実質1週間の勉強で画像処理エンジニアエキスパート受かったので勉強法を晒す

先日、画像処理エンジニアエキスパート検定の試験を、実質1週間の勉強で合格した。せっかくなのでその勉強法を晒してみる。

僕の勉強時間の実績を積算したら15時間だった。()

さすがにそれはナメすぎだと思うので、20〜30時間の勉強でカタチになる勉強法を紹介する。

それでは!

画像処理エンジニア検定の概要

画像処理エンジニア検定の概要を話す。さっさと試験対策の話を聞きたい人は飛ばしてくれ。

画像処理エンジニア検定は、CG-ARTS協会(公益財団法人・画像情報教育振興協会)が主催している資格試験の1つだ。CG-ARTSが主催する資格試験は、画像処理エンジニア以外に、CGクリエイター検定、Webデザイナー検定、CGエンジニア検定、マルチメディア検定がある。僕はこれら4つの試験については1ミリも知らないが、まぁタイトルからおよそどんな試験なのかは想像がつく気もする。

日程は前期と後期があり、2022年は前期が7月10日、後期が11月27日。どちらも日曜日の開催で、申し込み期間は約3ヶ月前〜1ヶ月前だ。先程紹介した5つの検定が全て同じ日程で開催される。5つの検定がそれぞれベーシックとエキスパートで難易度が分かれており、検定料はそれぞれ5,600円と6,700円だ。技術系の資格試験としてはまぁ妥当な金額だと思う。

画像処理エンジニア検定の対策

そんな公式ホームページに書いてあるような情報はさておき、さっそく試験対策の話をしていく。

7つのフェーズに分けて説明する。

1.参考書の目次を把握する

参考書は、ベーシックとエキスパートに分かれていて、公式問題集もあるらしい。リンクだけ載せておくが、ベーシックの試験は受験していないので、今回はそちらの説明は割愛させていただく。

参考書と問題集リンク

ベーシックの参考書:https://amzn.to/3PQaCio

エキスパートの参考書:https://amzn.to/3cpGnQM

ベーシック・エキスパートの公式問題集:https://amzn.to/3aXrfty

問題集のリンクは第4版で、2,3年おきに改訂されるらしいので、欲しい人は買ってくれ。ただ、個人的には問題集は必要ないと言いたい。というのもCG-ARTSの公式ホームページから、最新の過去問が2回分ダウンロードできるので、正直、それだけで試験対策としては問題ないからだ。

さて、参考書を開くとページが多すぎて最初は読む気が失せる。僕は失せた。だから、参考書はいったん目次だけ読むことにする。1章はイントロダクションなので、それを抜いた実質16章から成り立っている。参考書のリンクは第2版なので16章だが、僕が勉強に用いた第1版では14章だった。試験範囲が広がったのかもしれない。

画像処理エンジニア検定の試験範囲
  • 2章 ディジタル画像の撮影
  • 3章 画像の撮影と色空間
  • 4章 画素ごとの濃淡変換
  • 5章 領域に基づく濃淡変換(空間フィルタリング)
  • 6章 周波数領域におけるフィルタリング ※要はフーリエ変換
  • 7章 画像の復元と生成
  • 8章 幾何学変換
  • 9章 2値画像処理
  • 10章 領域処理
  • 11章 パターン・図形・特徴の検出とマッチング
  • 12章 パターン認識
  • 14章 動画像処理
  • 16章 光学的解析とシーンの復元
  • 17章 画像符号化
過去問の中でまだ出題されていない範囲
  • 13章 深層学習による画像認識と生成
  • 15章 画像からの3次元復元

なぜ目次だけ読んでおくのか、これから説明する。

2.毎年出題されている章から勉強する

CG-ARTS主催の試験の形式は、大問10個の選択問題(マークシート)だ。大問1つあたり4〜5問で、合計40問ほどの小問を解くことになる。試験時間は80分なので、平均すると大問1問あたり8分、小問1問あたり2分のペースで解く必要がある。

5つの検定に共通問題として、著作権の問題が必ず大問1に出てくる。大問2以降は各検定ごとに異なる。画像処理エンジニア検定では、先述の16章の中から9問が出題されることになる。

2021年前期、2021年後期、そしてネットで拾った2019年前期の3年分を確認したところ、以下の7つの章が必ず出題されていた。ちなみに、4章と5章は元々1つの章だったので、今後大問としては別々に出題されると思われる。というか、「2,3,8,9,17章は確実に出題され、4,5章のどちらか1問が出題される」になる気がする。

3年分の過去問の全てで出題されていた大問
  • 2章 ディジタル画像の撮影
  • 3章 画像の撮影と色空間
  • 4章 画素ごとの濃淡変換
  • 5章 領域に基づく濃淡変換(空間フィルタリング)
  • 8章 幾何学変換
  • 9章 2値画像処理
  • 17章 画像符号化

残りの大問3問は、残りの9章のうちから出題されることになる。次の試験でどうなるかはわからないが、これまで出題されていない13章、15章は優先順位を下げてもいい。

結論、勉強する優先順位は以下の通りになる。

勉強する優先順位
  1. 2章、3章、4章、5章、8章、9章、17章(この中から6問出る)
  2. 6章、7章、10章、11章、12章、14章、16章(この中から3問出る)
  3. 13章、15章(出るか不明)

17章もあって「どこからやったらいいかわからない」状態がモチベーションを下げるので、仮にでもこうして順番を決められると、少しやる気が出る気がする。しない?

3.過去問を1年分見る

大学受験にしろ資格勉強にしろ、試験を受けるなら、傾向と対策に尽きる

まず、何も勉強していない状態で、過去問を1年分読んでほしい。ちゃんと解かなくてもいいから、問題がどのように出題されるかを知っておくのだ。試験問題の傾向を把握しておくことで、参考書の読み方が最適化される。

例えば、参考書には数学的な色がアホほど出てくるが、そもそも選択問題なので「式を暗記する」必要はない。1,2問正しい式を選択させられる問題も出るが、そこに勉強のエネルギーを割くべきではない。それよりも、「その式が何を意味しているのか」を読んで、「なるほどね」となることの方が100倍有意義である。

また、そもそもあなたが受けようとしてる試験は数学そのものの試験ではなく、「画像処理」に関する試験だ。ゆえに、「あるパラメータを変えて画像処理をすると、出力される画像がどのように変化するか」ということを問われる問題がかなり多い。

例えば、こちらの問題のような感じ。この問題は初見だとまずわからないと思うが、参考書で周波数フィルタリングの理屈を理解しておけば、一瞬で解ける。参考書を読みながら、「そういう感じで出題される」と理解しておくことが重要だ。そのためには、参考書と過去問を行ったり来たりすることが一番手っ取り早い

ちなみに、実際の試験は80分だが、どうせ解くことが目的ではないのだから、80分もかけてじっくり読まなくていい。小問1つ30秒くらいで「ふ〜ん」とか言いながら20分くらいでザッと目を通しておこう。

4.参考書の巻末の知的財産権の項目を30分で読む

先ほど少し触れたが、著作権の問題が必ず大問1に出てくる。知的財産権は「100%出る」という最高にコスパの良い範囲なので、最初に取り組んでおきたい。画像がほとんどない活字だらけだが、10ページ程度なので30分かけてじっくり読んでおこう。

5.参考書の2章〜17章を、1ページ1分で読む

ようやく画像処理に関する勉強だ。

大問10問のうち、1問目はすでに勉強が終わった。あとは先述の通り2章、3章、4章、5章、8章、9章、17章から取り組んでいく。仮に過去の傾向が変わらずこの6問も同じように出題され、10問中7問を全問正解できれば、すでに合格ラインに到達していることになる。けっこうやる気出る気がしないだろうか?

さて、参考書を読むスピードとして、1ページ1分で読んでほしい。「速すぎる」と思われたかもしれないが、これには理由が2つある。

1つ目は、画像処理エンジニア検定の参考書は参考画像がかなり多く載っているので、例えばある章が20ページだった場合、実際の活字量は15ページ分くらいだったりする。その分を削っている。

2つ目は、先述の通り参考書と過去問を行ったり来たりするため、あえて速めに設定している。参考書をじっくり熟読して1周するより、ザッと目を通してしまうことの方が良い。(ちなみに僕はコレがめちゃくちゃ苦手)

なので、今から読もうとする章のページ数を確認し、例えば20ページだったら20分のタイマーをつけて、読む。タイマーが終わったら、次の章に取り掛かる。これでいい。

2章、3章、4章、8章、9章、17章だけであれば、184ページだから、3時間で読み終わる。他の章も合わせると7時間くらいだ。さすがに1日で全部通ると頭が爆発するかもしれないが、「頑張れば1日で目を通せる量」と思って前向きに捉えてほしい。

また、数式が多く出てきたり、「ん?どういうこと?」と思って目が留まってしまうこともあるかと思うが、「読む」ではなく「目を通す」ことにフォーカスしてみてほしい。

6.過去問を1年分解いて、時間をかけて復習する

とりあえず一周したら、過去問を1年分解いてみる。わからない問題ばかりだと思うが、本番と同じく、参考書は見ずに80分時間を測って解く。

終わったら解答を見ながら自己採点をするが、ここで合格ラインに到達しているかどうかは無視していい。問題を解くのと同じくらい重要なことが、ここでの復習だ。復習タイムでは参考書を読みながら、もう一度解く。公式で配布されている解答には、解説がついていない。だから、参考書を読みながら、その答えになることを自分で納得してから次の問題に行く。これを80問全て行う。

ここが一番時間がかかる。試験時間は80分だが、実際の試験だと時間配分を鑑みて「わからないから適当に選んで次の問題に行く」という戦略も必要になる。いわゆる”捨てる”という戦略だ。

しかし、この復習タイムでは時間を測らなくていい。実際には3〜4時間くらい見積もっておこう。

7.参考書と過去問を往復する

復習タイムが終われば、もう一度参考書を一読する。しかし、ここではまた7時間かけて全ての章を読む必要はない。最初の一読と、先ほどの復習によって、「なんとなく掴んだ」と思える章が出てきているハズだ。そこはマジでサラッと読むか、完全に飛ばしてしまってもいい。あとは、優先順位(出題頻度)との兼ね合いで、ザッと目を通せば良い。

そして、また過去問を使って勉強をする。参考書→過去問→参考書→過去問と2週くらいすれば、ほぼ受かると思う。

想定する勉強時間としては、過去問を2周するなら24時間、3周するなら34時間だ。まとめてみると多いように感じるが、1章ごとだと20分程度で読むことを想定している。まとめてやろうとせず、「2〜30分時間をとって1章ずつ目を通していく」って感じで勉強を進めていってほしい。

想定する勉強時間
  • 知的財産権の勉強:30分
  • 1回目の一読:420分
  • 過去問:80分
  • 復習タイム:240分
  • 2回目の一読:300分
  • 過去問:80分
  • 復習タイム:240分
  • 3回目の一読:300分
  • 過去問:80分
  • 復習タイム:240分

失敗パターンは「参考書をじっくり読む」こと

いかがだっただろうか。

僕たち人間は意味のないことをしたがらない。自分の行為に意味があると思うからこそ熱量高く行為に及ぶ。「これを覚えて何になるのか」「これを覚えて問題をどう解くのか」がわからないと、やる気が出ない。当然である。

画像処理エンジニアエキスパート検定に限らず、資格試験の失敗パターンは「参考書をじっくり読む」ことだと思う。正確に言えば、1周目の一読に20時間〜30時間もかかってしまい、リードタイムが延び、最初に読んだ内容を忘れ、モチベーションが下がるのが失敗パターンだ。なので、こういった試験対策用の参考書は、いわゆる辞書のようなものだと思った方がいい。つまり、「わからないことがあるから調べる」に集中した方がいいのだ。

かといって「サラッと読むのがいいぞ」とお伝えしたところで、「サラッと読む」のもそれはそれで技術がいる。だから、「1ページ1分」というえげつない枷を設定した。ちなみに僕は試験前日に1ページ15秒くらいで読んでいた、というか、眺めまくった。果たしてそれでどれくらい点数に繋がったのかは疑問だが、過去問をそれなりに見ていたので、「こういうところが問われるんだろ」と意識して眺められた。それが功を奏したのかもしれない。

さて、本記事を読んで、もしも「30時間の勉強で合格できた」という方がいれば、ぜひ連絡してほしい。めっちゃ喜ぶので。

それでは。

チャイフ

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