こんにちは、チャイフ(@chaif123)です。
昨今のコロナの影響でリモートワークがメインになる会社も多く、TeamsやSlack上の普段の情報交換で文字ベースでのコミュニケーションが必要とされることも少なくないと思います。
そんな中、「文章をわかりやすく書く」ということの難しさに悩まされている方も多いのではないでしょうか。
今日は、「文章をわかりやすく書く」ためのコツ、僕が普段意識していることを紹介してみます。
それでは!
Contents
文章にお褒めの言葉をいただきました
最近、僕が書いた文章が会社の同僚に「アウトプットが明確でわかりやすい」とお褒めの言葉をいただきました。
「文章」と言っても、契約書やwikiやメールなどのパッケージされたお堅い文章ではなく、Slack上のQ&Aレベルの文章です。Slack上というだけで、いわば日常会話ですね。
そこで「どのへんがわかりやすいのだろう?」というのを考えてみたので、普段意識していることをまとめてみました。
わかりやすい=迷わない
では、まず「わかりやすい」とは、どういうことでしょうか。
僕が考える「わかりやすい」とは、「迷わないこと」です。
逆に「わかりにくい文章」とは、読んだ側が「迷う文章」です。例えば…
- この文章で伝えたかったのは何か
- この単語の意味は何か
- 結論に至る根拠とは何か
- この連絡で自分にしてほしいことは何か
文章を明確にわかりやすくするために気をつけたい7つのこと
同僚に文章を「わかりやすい」と褒められたときに考えてみたのですが、社内Slackで文章を送る際に気をつけている抽象的な思想を言語化してみました。
- 相手に誤解を与えない
- 読む量は少なくする
- 相手に一発で伝わるようにする
上記の3つのことを実現するために、どういうことを実践しているかをさらに掘り下げて、7つにまとめてみました。
結論から言う
第一に、結論から言うことです。
よく言われることですね。
第六の「相手に求めるアクションを文末に置く」でも述べますが、長い文章ほど「結論から言う」ことは重要です。
参考情報として、よくビジネス文章の研修などで出てくるテクニックに「PREP法」というのがあります。
- Point : ポイント、結論
- Reason : 理由
- Example : 具体例
- Point : ポイント、結論
PREP法はスライド作成やプレゼンテーションで有効活用できそうな手法ですが、ドアタマに結論を置くのは、どんなときでも使えると思います。
口頭ベースでのコミュニケーションでも重要ですね。
人間の脳は情報を処理するとき、情報同士の因果関係から論理を組み立てます。その際、ゴールがわかっていると、全ての説明をそこに繋げるつもりで情報を処理できるので、読む側(聴く側)が迷いません。
「まず結論から言う」ことは絶対に意識しましょう。
論理関係を明確にする
第二に、論理関係を明確にすることです。
PREP法の「Reason(理由)」だと解釈して差し支えありません。僕が長めの文章一発を送るときによくやるのが、項目に分けることです。
- <依頼事項>
- <前提条件>、<背景>
- 「なぜこの依頼(文章を送る)に至ったか」の説明
- <懸念事項>
- 予備情報や自分の考えは重要度が低いので下に持ってくる
「条件分岐があれば、1.2.3.など番号をつける」などもいいかもしれません。
ブログのh2、h3タグも同様の効果がありますね。
人間の脳が長い文章を処理する際、いくつかの構造に分割されていないと、処理しきれないのです。
また、論理関係を明確にしようとすると、結果として自然と箇条書きになりがちですね。
特に文章ベースだと、口頭ベースのように話している最中にあれこれ補足することができない(できるけどスレッドを連ねること=迷わせることは、時間の無駄なので避けたい) ので、論理関係を明確にすることをより意識しましょう。
カギカッコなどを使い、文章構造を明らかにする
第三に、カギカッコなどを使い、文章構造を明らかにすることです。
僕がブログ文章を書くときにはやたら多用していることです。
「箇条書きにする」のも、文章構造を明らかにするための手段の1つですね。
- 句読点
- 改行
- 箇条書き
- カギカッコ
- ダブルクォーテーション(“ “)
これらの句読点改行箇条書きカギカッコダブルクォーテーションなどの文章構造を区切ってくれるツールがなくダラダラとただ書き連ねている文章ほど見づらくわかりにくくそれこそ読む側が迷ってしまう=処理に時間がかかってしまう文章はないですねそういえば日本語特有の漢字も文章構造をくぎってくれるわかりやすいつーるですねこれがないとさらにわかりにくくてよみづらいぶんしょうになってしまうきがしますねここまできょくたんにやるひつようはないのですが「わかりにくい文章」つまり「相手を迷わせてしまう文章」なんていくらでも作れるということです。
特に文章が長いときにはカギカッコなどを使い、文章構造を明らかにするように意識しましょう。
主語と述語を近づける
第四に、主語と述語を近づけることです。
冒頭で置いたボックスのタイトルを例にとってみましょう。
- 「チャイフが文章作成時に意識していること」
- 「文章作成時にチャイフが意識していること」
の比較です。
どちらがわかりやすいでしょうか?
前者だと、主語(チャイフ)と述語(意識している)の距離が遠くて、ちょっとわかりづらいですね。
なので、主語と述語を近づけてみました。
例外はありますが、基本的には主語と述語が離れていると、受け手がしっかり読み込む必要があり、迷ってしまいます。ハッキリ言って不親切です。
- 主語と述語を近づけてください。
- 難しい場合は、文章を短く切ってください。
- で、箇条書きにしちゃってください。
一意的(=意味が一択)な表現にする
第五に、一意的(=意味が一択)な表現にすることです。
「相手に迷わせない」という意味では非常に重要な項目です。
「一意的(=意味が一択)な表現にする」ための1つ目のコツは、「ローコンテクスト」な文章を心がけるということにもなります。
コンテクスト(context):文脈、脈絡
日本は、世界で最もハイコンテクストな文化を持っています。
- 立場・状況・背景・文脈を読み取る
- 直接表現を避け、間接的な表現にする
- 言語を使わず空気を読む
- 「察する」文化
- 直接的、明示的、論理的な表現をする
- 言うべきことは全て言う
- 言わないと伝わない
- 「伝える」文化
要はローコンテクスト文化では「文章で言ってないけど伝わってほしい」が通用しないということです。
そして、Slackなどの文字ベースでのコミュニケーションでも同じく通用しないので、ローコンテクストな表現をするスキルが要求されます。
なんとなくで察して、よくわからない日本語がまかり通っている場合が多いので、一意的な表現を心がけましょう。
- 主語がない→主語を明記する
- 目的語がない→目的語を明記する
- 「か」→「あるいは」or「or」を使う
- 「いう」→「言う」or「発言する」
- 「直す」→「修正する」
- 「大丈夫」→「問題ない」
- 「かぶる」→「重複する」
- 「飛ばす」、「抜かす」→「省略する」
- 「ないこともない」 →「可能性がある」
- 「来週の日曜日の8時から」 → 「1/31(日) 20:00〜」
- 略語を使わない
- TCC( TaskChute Cloud )
- WD( ウェルスダイナミクス )
- SF( ストレングスファインダー )
「一意的(=意味が一択)な表現にする」ための2つ目のコツは、なるべく「指示語を使わない」ことです。
指示語というのは、いわゆる「こそあど言葉」とも言われる、「この」「それ」「あの」「どの」ってやつですね。
これ(指示語)は、情報の発信者と受信者で違う対象を想像してしまうエラーが起きやすい危険な技法です。できるだけこれ(指示語)は使わないようにしましょう。あるいはこのように(上記の文章のように)、カッコ書きで明示するようにし、一意的(=意味が一択)な表現にするように意識しましょう。
相手に期待するアクションを、文末に置く
第六に、相手に期待するアクションを、文末に置くことです。
別の喩えをすると、その文章によって「ボール(ハンドリングしている主体)を投げたのかどうかをハッキリさせる」とも言えます。
<ダメな例>
ありがちな話ですね。
相手に期待するアクションは、3つだけだと思ってOKです。
- 認識
- 回答
- 狭義のアクション(判断、連絡、調整、アイデア出し、資料作成、etc.)
1.はただ読んで内容を理解してもらえばOKです。
僕の感覚では、2.3.の場合は「〜ですか?」のように、文末にクエスチョンマークなどがつくのでわかりやすく、すでに実践できている人も多いかなと思います。
逆に、1.の「ただ認識してもらうだけでOK」を明記せずにダラダラと文章を書いてしまっている人は多いのかなと思います。
これを明記されないと、受け手が「これを読んで、コメントした方がいいの?ボールは誰が持ってるの?」と迷いまくります。不安になります。
- 文章自体が長い場合は、PREP法的に、文頭と文末に置くのもアリ
- 「文章が長い」とは、5文以上を目安に
- 「お手数ですが」などをこのアクションの直前につけると、受け手にとって「今から(この後の文章で)何かのアクションを期待される」ことが、わかりやすい。
相手に期待するアクションを、文末に置くことを意識しましょう。
書き終わったら上から読んで添削する
第七に、書き終わったら上から読んで添削することです。
ざっと読むだけでも、
Slackには自分が投稿した文章を編集する機能があるのですが、僕は10回中8回くらいは編集してます。
投稿した自分の文章を第三者目線で読んだときに、意味が通らなかったり、受け手が迷ってしまうことが懸念される箇所が見えてくるんですね。
逆を言えば、自分の中で「問題ないな」と思うレベルの文章にするためには見直しが必要ということですね。
Slackなら編集も削除もできるのでまだ大きな問題にはならないですが、Eメールとかだと送ったら最後、編集ができないので、入念に推敲することが必要です(めんどくさいですね)
なので、自分の文章を書き終わったら上から読んで添削することを意識しましょう。
まずは「結論から言う」を実践してみましょう!
いかがでしたでしょうか。まとめです。
- 結論から言う
- 論理関係を明確にする
- カギカッコなどを使い、文章構造を明らかにする
- 主語と述語を近づける
- 一意的(=意味が一択)な表現にする
- 相手に期待するアクションを、文末に置く
- 書き終わったら上から読んで添削する
これも、いきなり全部できるようにはなりません。1つずつ練習していく類のものです。
僕もまだまだ実践中です。口頭でも文章でも、相手を迷わせてしまう表現をしてしまうことは少なくないです。
まずは「結論から言う」を実践してみることをオススメします。それだけでかなり印象が変わってくるので。
期待しています!(誰
それでは。
チャイフ