「なんで?」相手に誤解を与える訊き方とその対処法

こんにちは、チャイフ(@chaif123)です。

突然ですが、「なんでこれやってるの?」って聞かれたらどう思いますか?仕事でも趣味でもなんでもいいです。あなたがなにかやっている時、もしくはやっていたという話をした時にこう聞かれたらどう感じるでしょうか?

日本語は世界一のハイコンテクスト言語であり、相手に誤解を与えてしまう可能性があまりにも高い言語とも言えます。

訊き方ひとつで印象も人間関係も変わってしまうことは珍しくありません。

そこで、今回は相手に誤解なくコミュニケーションをするために、簡単にできる対策をご紹介します。

それでは!

日本語のよくないところ

「聞かれたら」といってももちろん文字ベースなので、実際の会話で聞かれた場合だと抑揚・雰囲気、その人との関係性などの要素が加わって、どう感じるかは変わりますけれど。

例えば僕の趣味の1つにボルダリングがありますが、ボルダリングを全くやらない先輩に聞かれました。

悪気なくコミュニケーションを図ろうとした某先輩

なんでボルダリング(なんか)やってるんだ?

僕はムッとしました。

愛想笑いをしながら心の中でキレ散らかすチャイフ

やっちゃいけないのか?何か文句でもあるのか?逆に聞きたいがあなたはオサケ飲む以外やることないのか?

と思いました。

チャイフは激怒した。

さて。

日本語には「反語」というものがあります。

「どうしてこんなことができるだろうか(いや、できるわけがない)」というやつです。

ある文脈(コンテクスト)の抽象度が比較的高いこと。High context。

あうんの呼吸が通用すること。察することのできること。(by はてなキーワード)

反語という概念自体は英語や中国語など他言語にもありますが、日本語は特にハイコンテクストな言語ですので、より顕著に現れてしまいます。(ちなみに日本語は世界一のハイコンテクスト言語です。)

結局、この反語という存在がこの問題の真理なんですけどね。
こちら側の意図としてはただ単純に質問したいつもりでも、言い方一つで相手をバカにしてしまうように聞こえる、というのは実際問題としてあります。

「そんなつもりじゃない」と言っても通用しないのです。

そのような解釈のズレが起きることを理解しておくこと

一概には言えませんが、まずWHATもしくはWHYで聞かれると、特に反語的にとらえられがちです。

威圧的に聞こえがちな訊き方
  • なにやってるの?
    • 何をやっているか理解できない→そんなことしてる場合じゃないよね?
  • なんでやってるの?
    • なぜそんなことをするのか、理解できない→そんなことする必要がないよね?

いざ言語化すると、めちゃめちゃ曲解なんですけど、ありがちな話だと思います。

まずは、この2つを代表する、5W1H(What、Where、When、Why、Who、How)の質問は、誤解を招く危険性を孕んでいることを認識しておきましょう

また、単純な疑問文ですら、聞き方によっては反語的に、高圧的に受け取られることがあります。

例えば、こんなことがあり得ます。

予定を訊いただけの先輩
明日、休暇を取るのか?

よくある雑談レベルかもしれないし、スケジュール確認かもしれません。

いずれにせよ、何の問題もない普通のコミュニケーションですね。

でも、人間関係や状況次第では、訊かれた人からはこんなふうに映っているかもしれません。

聞かれた後輩から見た先輩
(まさか休暇を取るつもりじゃないよな?→取るなよ?)

仮にスケジュール確認のために聞いているだけのつもりだとしても、聞く人によってはこのように解釈されても、おかしくありません。

さて、こうなってくると、もう何も質問できません。

では、実際にそういった質問をしたいときにはどうすればいいのでしょうか。

相手への興味を示す

英語でいうところの、What are you doing?をそのまま直訳して「何やってるの?」とだけ聞くと、それを受け取った人は反語的に受け取り、ゲームオーバーです。

原因として、質問文の情報が少なくて、余白が多すぎるから、その余白をネガティブな要素で埋められてしまう、という恐れがあります。

まず、「あなたがやっていることに対して興味があります」「あなたがやっていることを肯定的に見ていますよ」という意図を伝えてあげるのはどうでしょうか。

例えば「ヘぇ〜面白そうだね、何やってるの?」と聞くだけで、かなりマシになる気がします。

(言い方によってはこれすら皮肉的に聞こえるかもしれないですね…根深い問題だ( ˘ω˘)スヤァ)

クッション言葉を使う

もっと直接的に、「聞きたいんだ!知らないから知りたいだけなんだ!」ということを全面に押し出すと、「これは反語ではなく質問です」という意図が伝わのではないでしょうか。

そのためのクッション言葉です。(僕はこの言葉が俗的で好きではないですが)

クッション言葉とは、相手に「お願い」や「反論」、「お断り」などをする際に、文の前に入れて使用する言葉で、文の印象を柔らかくする効果があります。

丁寧に意図を伝える先輩A

ヘぇ〜それ面白そうだね、何やってるの?他の人がどんなことしてるか興味あるから、よかったらちょっと聞かせて欲しいんだけど…(続く)

と、前後にクッション言葉をおいてあげると、受け取る側も「言葉通り、知りたいから聞いているんだな」としか解釈できません。

先ほどの「休暇取るの?」だったら、こんな感じでしょうか。

丁寧に意図を伝える先輩B

休暇とるの?ちょっとみんなのスケジュール確認したくて、聞いて回ってるんだけど…

意図を付け加えてあげるだけの単純な作業ですね。

ローコンテクストにすること

冒頭で述べたように、日本語の特徴であるハイコンテクスト文化、”察する”文化、”みなまでいうな”文化、がそもそもの原因です。

これは質問⇔反語の誤解だけに限った話ではありません。

だからこそ、相手との意思疎通の際にはローコンテクスト、つまり「わかってくれるだろう」という気持ちを意識的に排除して、できる限り言葉にして相手に伝える、ということが必要になります。

もちろん、よく慣れた間柄どうしで、ハイコンテクストに意思疎通ができる状態は、とても「気持ちがいい」です。

それは私たちの根底にある価値観ですので仕方がありませんし、ついついその「気持ちよさ」を求めてしまいがちです。

しかし、意思疎通にズレが生じてしまったときに「ごめんごめんわかりにくかったね」で済む仲であればいいですが、それが今後の関係性に(思いがけず)大きく影響するケースも少なくないと思います。

気をつけることは、情報を不足なく相手に伝えることです。自戒も込めて。

それでは。

チャイフ

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