こんにちは、チャイフ(@chaif123)です。
なんだかんだ人生初です。人生で1回は登っておきたかったので、登っておきました。
富士山登山って、確かに高さとしては日本一なんですけど、簡単なルートだと登山としての難易度としてはそれほど高くないらしいんですね。とはいえ、普通にしんどかったです。各区間でどうだったかとか、持ち物で持参して良かったものとか使わなかったものとかを書き残しておきたいと思います。
それでは!
Contents
なぜか三度目の正直だった
これはどうでもいい余談なんですけど、実は元々2022年に登ろうと思ってたんですよね。ただ、2022年は9月に予定していたのを別予定でリスケした結果10月になり、10月は富士山が閉山してるので行けず(シンプルにミス)。
2023年は7月に山小屋も予約して万全の準備をしていたにもかかわらず、前日に雨 + 風速20m/sの荒天予報につき、断念しました。
ということで、今年はなぜか三度目の正直でした。
はじめに
ルートとか、登り方とか、事前の注意点とか、持ち物まとめとかは、調べたらいくらでも出るので書きません。僕の体験ベースで書きます。
いちおう、一緒に登ったメンバーの知り合いが書いていたnote記事を貼っておきます。かなり参考にしました。基本情報はこれだけで事足りると思います。
全体を通しての感想
まぁ。しんどかったです。体力的にもそうだし、脚の痛みもかなりキツかったです。ただ、ひたすら無心で坂道を登ったり、万が一のリスクを感じながら集中して岩を登っている時はマインドフルネス的な瞑想効果のようなものがあったような気がします。
登山中ですが雲から登ってくるご来光を見たときはその美しさに感動しましたし、宿泊含めて20時間ぶりに五合目まで下山してきた時の達成感はハンパなかったです。何か大きなことを成し遂げたような、自分の中で何かがアップデートされたような感覚にもなりました。
2年前に走ったフルマラソンも大概地獄でしたが、富士登山も近しいジャンルのアクティビティだなと感じました。
タイムライン
最も安全で初心者向きな吉田ルートで登りました。登れたらいいので。
五合目スバルラインでの登山開始から、帰ってくるまでのタイムラインはだいたいこんな感じでした。↓
12:45 五合目スバルラインから登山開始
15:25 七合目の山小屋「鎌岩館」到着
17:15 夕飯
18:30 就寝
1:25 「鎌岩館」出発 2790m
2:30 太子館 3100m
2:45 蓬莱館 3150m
3:15 白雲荘 3200m
4:00 本八合目 3400m
4:36 ご来光
4:49 実質のご来光
5:40 山頂(久須志神社)到着 3715m
5:50 山頂から下山開始
9:05 五合目スバルライン帰還
↑画像 by 富士登山オフィシャルサイト
山小屋での一泊を含めて、20時間20分かけて帰ってきた感じですね。歩いていた時間は約10時間。そりゃ疲れるわ…
ちなみに、「山頂(久須志神社)」は3715mで、実は富士山の標高である3776mではないのです。3776mの地点まで行こうとすると、山頂でさらにぐるっと30〜40分ほど歩かないといけないらしく、疲れていたのと雨が降っていて割と危なそうだったので諦めました。
それぞれの区間での感想
それぞれの区間での感想を少し書きます。
五合目〜六合目:ゆるめの坂道。ほぼハイキング、余裕です。出発時は肌寒かったので上着を着ていましたが、歩き始めるとすぐに暑くなったので、トップスは2枚とかで大丈夫そうです。
六合目〜七合目: 坂道をジグザグに登っていく感じです。まだまだハイキングですが、高度がグッと上がるので、高山病防止のために意図的に休憩を挟みます。後半では少し岩場が出てくる、という感じでした。
七合目の山小屋「鎌岩館」:山小屋は2ヶ月前に5:00起きして3時間アクセスチャレンジを粘って勝ち取った個室です。電源もありかなり良かったです。wifiはあったけどうまく繋がらなかったので諦めました。電波はたまに繋がりました。個室なのでそれなりに静かではありましたが、早すぎる時間帯に寝袋で寝る、というのだけ無理でした。結局起床時刻とした1:00までずっと意識がありましたね。もし2回目に登ることがあるなら、八合目あたりのもう少し高度のある山小屋を予約して、「1日目の間にある程度登っておく」というプランの方が良いな、と思いました。
七合目〜八合目:ほぼ岩登り。夜中だったので、ヘッドライトが必須です。そしてトレッキングポールもほぼ必須です。アスレチックみたいで楽しいのですが、万が一踏み外すとケガじゃ済まないので、細心の注意を払って1つずつ登る、という感じでした。
途中の山小屋とかで休憩してるとき、下界を見下ろすと夜景がとても綺麗でした!写真じゃイマイチ伝わらないですが…。
八合目〜山頂:道自体はほぼ上り坂。ときどき岩登りがありました。本八合目あたりから雨が降り始めて、けっこうつらかったです。特に九合目〜山頂はご来光目当ての登山客で渋滞してて、全然進めない中雨に降られてかなりキツかったです。
この途中でご来光:とてもきれいでした(小並感)。山頂を待たずにこのタイミングでいっぱい写真を撮っておいて良かった。
山頂:達成感はありましたが、雨がすごい+霧で景色は見えない+激混みでした。本当はもうちょっと山頂をゆっくり堪能したかったのですが、「さっさと離れたい」で意見が一致しました。トイレを済ませて、とりあえず記念撮影だけして、下山を始めました。八合目以降からは本格的に寒くて、少し手がかじかんでいたのもあり、スマホを出すのも億劫だったので、頂上の様子を写真に収めることもしなかったです。無念…。
帰りの坂道:ここが一番キツかったです。ひたすら砂利道でした。3〜4cmくらいは足が砂に入ってしまう感じなので、登山靴の中に石が入ってしまわないように注意。早起きして活動し続けている疲労が少しずつ襲ってくるのと、下りなので足が痛いのと、日が昇って暑くなってくるので、かなり飛ばして下りました。
後半で気づいたのですが、下り坂では進行方向に対して斜めに、ジグザグに歩く下り方がかなりラクでした。傾斜が緩やかになり砂ですべりづらいのでブレーキをかけなくて良く、脚の痛みがかなりマシでした。もっと早く気づきたかったです。
持ち物について
続いて持ち物について。「マジで必須のもの」「あると幸せになれるもの」「使わなかったもの」「使ったけど、要らないかもしれないもの」で分けて書いていきます。
マジで必須のもの
マジで必須の持ち物です。もし忘れたなら五合目スバルラインで買う or 借りるべきです。
- ヘッドライト:夜中の登山に100%必要です。
- トレッキングポール:安全面と脚の負担を減らす意味で必須。登山時は短く、下山時は長くします。
- 登山靴:登山時は足を滑らせるリスク低減、下山時は砂が靴の中に入りづらくなるので必須。脚の負担も減らせます。使わない理由がない。
- 防寒具(防水):山の上の方は天気が不安定で、行程のどこかしらで雨が降る確率はかなり高いです。ただでさえ気温が低いので防水加工のない服だと体力的にかなりつらいのでゴアテックス素材などの衣服を持参しましょう。
- 100円玉:トイレ用です。1回200円のところが多く、標高が高いところだと300円です。1000円ぶんくらいはあった方がいいと思います。
- 行動食:僕は無印良品のチョコ羊羹を2つ、男梅グミ1つ、塩分チャージタブレット(小)1つ、ガルボ1つ、ラムネ1つ、を持っていきました。全体の3割くらいが余りましたが、妥当な量だったと思います。
- 水2リットル:ポカリスエットと水を1リットルずつ持っていきました。ほぼ飲み切ったので、よく言われる「2リットル」というのは根拠のある数字だなと思いました。
あると幸せになれるもの
あると幸せになれる持ち物です。体質・体力・価値観など人によって優先度は変わると思います。
- バックパックを丸ごと包めるビニール:必須ではないけど必須に近いです。これ持っていかなかったので反省しました。後述するんですが、バックパックが雨で結構濡れてしまったので、あった方がいいです。もしもう一度富士山に挑戦する機会があるなら、必ず持参します。
- のど飴:高所の乾燥がかなりキツかったのでめちゃくちゃ助かりました。個人的にはこれも「必須」に入れてもいいレベルです。
- タオル:汗と雨でそこそこ濡れるので、タオルは2〜3枚あった方が良いです。
- ジップロック:富士山ではゴミは持ち帰るルールなので、いくつかあった方が良いです。
- ビニール袋:脱いだ着替えを入れておいたり、ゴミを入れておいたり、色々使えます。
- 蒸気でほっとアイマスク:友人が持っていっていました。結局寝れなかったらしいですが、山小屋での休息効果は高まりそうです。
- 耳栓:山小屋での安眠補助ツールシリーズ。僕はAir Pods Proのノイズキャンセリングを使いましたが、耳栓があるなら耳栓の方が良いかと思います。
使わなかったもの
事実として使わなかった持ち物です。ただ状況次第では使う可能性があるので、持ち物としては含めるべきものもあります。
- サングラス:僕が登った日は天気がたまたま2日とも曇りだったので、日差しもきつくなかったのです。また、下山時には細かい砂が風で巻き上がって目に入るのを防ぐ、という役割も果たしますが、地面が雨で湿っていて砂の巻き上げがなかったので、この意味でも出番がなかったです。とはいえ、日差しが強かったり砂の巻揚があると地獄なので、まぁ持参したほうがいいとは思います。
- キャップ:同上
- 日焼け止め:同上。一応塗りましたが、日焼けしそうなシチュエーションにはならなかったです。
- 常備薬:使わなかったですが、お守りとして持っておくのが良いと思います。備えあれば憂いなし、というやつです。ただ装備が重くなる一因にもなってしまったので、無印良品などのお薬ケースに分けて持っていくのが良さそうです。
- カイロ:夜に使うかと思いましたが、凍えるほどではなかったので使いませんでした。山小屋、服装、時期、天気、気候によっては必要な場合もあると思うので、1,2個は持っていっておいても良いとは思います。
- モバイルバッテリー:山小屋にコンセントがあったので、充電には困りませんでした。これも、お守りとして1つあってもいいかな、という程度です。軽量化を重視するなら思い切って抜いてもいいかもしれません。
- 地図:スマホアプリの「YAMAP」が便利なので、それで十分です。ただ登山中は電波が不安定なので、事前ダウンロードしておきましょう。
- コンパス:同上。そもそも方位推定しないといけないようなルートでも技量でもないので、不要でした。
- ヘルメット:吉田ルートはかなり安全なルートなので、不要な気がします。不安な人は持参するのも良いでしょう。
使ったけど、要らないかもしれないもの
最後に、一応使ったけど、もし次行くなら持っていかないかな〜と思うものです。
- 歯磨きシート:いくつかのサイトで推奨されていたので、一応持って行きました。無印良品の製品です。少なくとも僕が宿泊した山小屋(鎌岩館)では、「口を濯ぐための水は各自で用意してね」という条件のもと、普通の歯ブラシで歯磨きして良さそうだったので、不要でした。ただ今回の件で、「世の中にはこういうものもあるんだな」と勉強にはなりました。
- 大判ボディシート:賛否両論あると思いますが、正直「1日くらいなら身体拭かなくても、着替えだけすればいいのでは?」と思いました。ただこれは僕が登った日が比較的涼しく、汗でビチャビチャになったりはしなかったからかもしれません。カンカン照りで汗だくになったりしたら、これは欲しくなるのかもしれないです。
その他アクシデント
ケガなどはしなくて安全に帰って来ることはできたのですが、アクシデントとして、バックパックの中身が雨でかなり濡れてしまったことがあります。特に、財布や、巾着に入れていた充電器などが濡れていたのがかなり残念でした…。
対策は簡単で、バックパックごと大きなビニール袋で包むことです。結構やってる人がいました。「財布など濡らしたくないものを個別でジップロックやビニール袋で保護する」という方法もありますが、前者が圧倒的にラクだし網羅的なので、これはオススメしたいです。
次回登るなら?
はい。ということで、富士山お疲れ様でした。「人生で、一度登っておきたい」というのが大きなモチベーションでして、2回目登るかというと微妙なところですね笑
かなりしんどかったので、しばらくはいいですが「もう絶対イヤだ」ということはないです。もし2回目登るなら、以下を改善したいです。
- 8合目の宿にする
- 初日のうちに距離を稼いでおいた方が、疲れているので夜に寝つきやすそうなのと、2日目がラクになるため
- 荷物をもっと軽くする
- バックパックごと包める大きなビニール袋を持参する
その上で、目標というか願望としては「頂上で、晴れた状態でご来光を見たい」ですね。こればっかりは天候次第だから運任せなんですが。笑
もし富士山に登ったことがない人は、ぜひ検討してみてください。7月〜9月の3ヶ月間しか開山していないのでご注意を。
それでは。
チャイフ