こんにちは、チャイフ(@chaif123)です。
「人にものを教える」って難しいですよね。
わからないことを教え、逆に聞いて教わる。そんなことは日常茶飯事だと思います。
人に教えるのが上手いということは、日常的に使えるスキルであり、身につける価値があることは言うまでもありません。
では、教え方が上手い人・下手な人でいったい何が違うのでしょうか。
彼らはいったいどんなワザを使っているのでしょうか。どんなことを意識しているのでしょうか。
こちらを解説していこうと思います。
「教え方が上手い」とは
そもそも、一言で「教える」といっても様々な形があると思います。
バイト先や職場で後輩に仕事のやり方を教える。
愛する我が子にマナーを教えてあげたりしつけをする。
友達同士で、知らないことを教え合うということもあるかもしれません。
ここで重要なのは、「教え方が上手い」というのは、教える側が評価するものではない、ということです。
教えている本人は当然のことですが、教える「側」です。ティーチングサイドです。
例えば学校の先生が生徒に授業をしている場面で、職員室の先生同士でお互いを評価して、
などと言い合うことには何の意味もありません。専門家同士での評価は、専門家同士での評価でしかないのです。
教えてもらう側、つまり生徒が「わかりやすい」と思うかどうかのみが重要なのです。
教え方が上手い人が意識していること
つまり、自分が説明しやすいように話すのではなく、相手が分かりやすいように話すのが重要、ということになります。
という声が聞こえてきそうですが。
そのために何をすればいいのか、ですよね。
相手が分かりやすいように話すために重要な項目は、把握、構成、調整、表現の4つに集約されます。
把握
1つ目は「把握」です。
- 前提・語彙・背景知識の確認・推察
相手が小学生なのに、専門用語を並べ立てて説明を始める人はいないでしょう。小学生でもわかるような語彙を選択するはずです。
ただ、その語彙をチョイスするためには、「相手が小学生だから…」とか「でもけっこう成績はいいらしいが…?」という前提や背景知識の把握が必要不可欠です。
初めましての相手に対しては、情報がありません。ヒントとして、年齢、性別、出身、学歴などのプロフィールから、バックグラウンドを推察できるかもしれませんね。
この「把握」は、重要かつ最も難しい手順となります。なぜなら、あなた一人で練習はできないし、コントロールもできないからです。
しかし、まずは相手が何を知っているかを知ろうとする姿勢が重要なのです。
この意識がないと、自分の知識をひけらかすだけになってしまいます。
話している間も、相手がおよそどんな知識を持っているのか?を意識して、随時修正するように心がけていきましょう。
構成
2つ目は「構成」です。
- 範囲の提示
- 例えば「3点説明します」など、ざっくりと範囲を教えてあげると非常にいいです。聞く側が準備できるので、ストレスなく聞くことができます。
- 結論の提示
- 結論や全体の流れを先に言ってしまうのもいいですね。聞く側がゴールを知ることができるので、ストレスなく聞くことができます。
- 理由の提示
- なぜこの説明をするのか?を明確にしてあげるのもグッドです。聞く側が目的を知ることができるので、ストレスなく聞くことができます。
- 身近な話からの展開
- いきなり本題に入ると、聞く側はそのハードルを一気に越えなければいけません。近況報告などから話しつつ、徐々に本題に移っていくと、聞く側が自然と誘導されるように本題に入ることができます。
パワーポイントなどでスライドを作成して説明する場合は、意識できている人が多いような気がします。目次をつけたり、結論を先に言ったり、「そもそもなぜ」を冒頭で説明したり。
しかし、日常会話レベルの説明でここまで意識できる人は非常に少ないと思います。そういうときは、まずは「なぜ」と合わせて説明するように意識するといいでしょう。なぜなら、理由が分からないままにただ情報だけが入ってくるのは、ストレスになるからです。
調整
3つ目は「調整」です。
- 情報量の調整
- スピードの調整
脳内処理が追いつくような情報量とスピードを意識しましょう。
ひとかたまりの説明の中に相手が知らない語彙や情報が複数入っていたり、相手の理解が追いついていない状態で説明を続けると、アウトです。
- 相手のケア
相手が追いついていない状態で次々と話を進めると、相手は聞く気をなくし、最悪の場合、分かったフリをします。そうならないために、相手がついてこれてるかどうかを、つど観察、確認します。
ここで1つ、僕の経験に基づいた確認のコツをお教えしましょう。
「分かった?」と聞くと「はい」と答えるのが日本人です。
「どこが分からない?」と聞くと「ここが分かりません」と答えやすいのです。
表現
4つ目は「表現」です。
- 語彙
- 相手が知っている、スッと入ってくる語彙を選択するように意識しましょう。
- 比喩
- 相手が知っている、スッと入ってくる例えを選択するように意識しましょう。
例えば小学生が相手なら、「先生・親・クラス・授業・サッカー・友達・給食」このへんの状況やイメージを使ったたとえを交えて話してあげると、非常に分かりやすく聞こえるでしょう。
つまり、実際にあなたの口から出てくる言葉・表現方法を工夫する、ということが重要になります。
これらを1つずつ実践する
いかがでしたでしょうか。まとめます。
- 把握:前提・語彙・背景知識の確認・推察
- 構成:範囲の提示、結論の提示、理由の提示、身近な話からの展開
- 調整:情報量の調整、スピードの調整、相手のケア
- 表現:語彙を工夫する、比喩を使う
この記事は学校での教育のイメージで書きましたが、会社で上司や同僚に説明をする際にも十分使えるテクニックです。
さて、上記の4項目を習得するためには、どうすればいいのでしょうか。それは、1つずつ実践することです。決して、一度に全てをこなそうとしてはいけません。
1つ1つはなんでもないような技術ばかりですが、いざやってみると、説明の中で実践するのは非常に難しいことがわかると思います。
相手がどこまで知っているかを意識する、説明の構成を意識する、情報量とスピードを意識する、発する言葉選びを意識する。
これらを1つずつ実践し、十分習得したら別の項目、というステップを踏むのが一番の近道です。
とはいえ、僕自身もできていないこと、忘れてしまうことが多いですので、忘れそうになったらこの4つを思い出し、意識するようにしていきましょう。三└(┐Lε:)┘ガンバロー
それでは。
チャイフ